3年でクビ!? 新たな派遣法がヤバすぎる

派遣法改正案とは?

▶ 法改正(大改悪)がもう目の前に

アベノミクス

現在の安倍政権は「世界で一番ビジネスがしやすい国にする」ことを宣言。その中で打ち出されてきたのが、この労働者派遣法の改正案です。

しかしその内容は、日本を「“短期的に”世界で一番ビジネスがしやすい国」にするために、日本を「“永遠に”世界で一番働きにくい国」にし、日本を「“いつまでも”世界で一番人も技術も育ちにくい国」にするものです。

そんな労働者派遣法の“改正”案が、今秋の臨時国会に提出されています。

▶ 自動的に3年でクビに

労働者派遣法

不利な点が多い「間接雇用」である派遣契約。これまで「臨時的・一時的」な仕事に限られるべきだとされ、最長3年を超えて派遣継続は原則NG。

3年以上雇いたい場合は、派遣(間接雇用)から正社員等(直接雇用)に切り替えなければならなりませんでした。これにより、間接雇用の解消と直接雇用の促進を行っていたのです。

しかし今回の改正案では、企業が3年ごとに働き手を交代させれば、どんな仕事も、ずっと派遣に任せられるようにする。

働き手からするとそれまでのイス(業務)で働き続けられるのは3年までとなり、企業にとっては「イスに座る人」さえ替えれば、企業は何年でも派遣を受け入れ続けることができます。

つまり、企業は永続的に派遣社員を使い続けることができるようになる一方、個々の派遣社員は「自動的に3年でクビ」というわけです。

▶ どんな仕事も派遣=正社員ゼロに!?

労働者派遣法

派遣の受け入れは、これまでは秘書や通訳といった「専門26業務 」に限られていました。

今回の改正案では、その制限を緩和。26業務以外の業務(自由化業務)でも派遣を使い続けられるようになります。

有期雇用で不利な立場の派遣。それだけに臨時的・一時的なものに限られるとされてきました。しかし正社員が担ってきた業務を派遣社員が行えるようになり、そして正社員から派遣労働者への切り替えが進み、不安定な雇用が蔓延することが予想されます。

▶ ビジネスはしやすくなるかもだけど…

労働者派遣法

以上が今回の改正案のおおまかな問題点です。その上で、考えてもみてください。

企業が・・・
「3年で終わり」とわかっている労働者に、教育訓練をしますか?
「3年で終わり」とわかっている労働者に配慮した安全な作業工程を整えますか?
「3年で終わり」とわかっている労働者の職場の不満に応える努力をしますか?

労働者は・・・
「3年で終わり」とわかっていて企業に愛社精神を持てますか?
「3年で終わり」とわかっていてその企業のイノベーションを考えられますか?
「3年で終わり」とわかっていて業務に必要なスキルを本気で学ぶでしょうか?

仮に、「3年は必ず働ける」と決まっていれば別の答えがあるかもしれません。しかし、「3年の間いつでもクビを切られる」状態は変わりません。今回の“改正”案は、その上で「最高でも3年」としたものです。

なんとか人を雇い、大切に育て上げようとする誠実な企業は、短期的に大きな利益を上げることはできなくても、日本を長期的に繁栄させる確かな技術を確立し広げてくれるでしょう。

しかし、今回の改正はそのような誠実な企業がかけられる時間を奪います。短期的に人を雇用し使い捨てにする企業が、短期的に大きな利益を上げて、誠実な企業を打ち負かすでしょう。

技術も身につけられず、景気を循環させるだけの賃金も持ち得ない派遣社員を大量に雇い、次々と使い捨てる。

このような企業のあり方を促進する派遣法改正案は結果として、日本の誠実な企業の生き残りをも危うくするのではないでしょうか。

▶ 人も技術も育たない国に!?

労働者派遣法

もし、アナタやアナタのパートナーが首尾良く正社員として採用されたとしても、まわりは派遣社員ばかり。正社員のアナタに課せられる責任は今よりもっと過重になるでしょう。

何としてでも正社員になりたい、そういう思いを逆手に取って、「ウソの求人票」で条件をよく見せるような「ブラック企業」もはびこるかもしれません。

そうして・・・
日本を「“短期的に”世界で一番ビジネスがしやすい国」にするために、
日本を「“永遠に”世界で一番働きにくい国」にし、
日本を「“いつまでも”世界で一番人も技術も育ちにくい国」にするでしょう。

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